シンスプリントについて|佐賀市で運動で痛めたならうちだ整骨院へ
2019.07.14
佐賀市のうちだ整骨院です。
シンスプリントとは?
シンスプリントは、「脛骨過労性骨膜炎(けいこつかろうせいこつまくえん)」とも呼ばれ、すねの骨(脛骨)にくっ付いている筋肉が炎症している状態です。
(図)シンスプリントで痛む場所
シンスプリントの症状
初めは、運動後に“鈍痛”を感じるだけですが、次第に運動中も痛みを感じるようになります。
さらに進行すると、安静にしているときにも痛むようになり、次第に歩行困難となります。
- すねの下から1/3くらいの内側あたりに痛み・腫れ(運動後などにジーンとする痛み)
- すねの下の方の内側を押すと痛い(圧痛がある)
- 安静にしていても痛みを感じて、歩けなくなる
スポーツだけでなく日常生活に支障を来さないようにするためにも、症状が軽いうちに適切な処置を受けることが大切です。
シンスプリントが起こりやすい人:走るスポーツをしている中学・高校の学生や運動を再開した成人
いずれの場合もシンスプリントは“長く走るスポーツ”をする人に起こりやすく、陸上競技以外にもサッカーやバスケットボールなどで多くなっています。
また、シンスプリントは偏平足(土踏まずがない)やかかとが内側に傾いているなど足の位置異常がある場合にも発症しやすい傾向があります。
シンスプリントの原因
シンスプリントの直接原因は、すねの骨に繋がっている筋肉の付着部への過剰な負担、つまりオーバーユース(使い過ぎ)です。
さらに次のような要因が重なると、脛骨骨膜に過剰な負担がかかり炎症を起こすため、腫れや痛みが生じます。
①:運動量の急激な変化
ランニングの量や質など運動内容が急激に変化することで、すねの骨に付着している前脛骨筋やひらめ筋など、ふくらはぎ周りの筋肉を使い過ぎてしまうことがあります。
特に始めたばかりの部活動生や久しぶりに運動を再開した人の場合、くるぶしなど足関節の柔軟性が低いことや膝からくるぶしまでの筋力不足もあり、トレーニングの疲労が蓄積した頃にシンスプリントを発症しやすくなります。
また、競技者でも同様にシーズン初期や走り込みの時期などに発症リスクが高くなります。
②:足の位置異常
偏平足・回内足(シューズの内側がすり減る)などの足のアライメント(形)に異常がある人は、すね周りの筋肉に過剰な負担がかかるので、炎症を起こしやすく、シンスプリントの発症リスクが高くなります。
③:運動環境
他にも、次のような運動環境がシンスプリントを引き起こす誘因になります。
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- 足の疲労による衝撃緩衝機能の低下
- 固いグラウンドや路面、平たんではない道路での練習
- すり減ったかかとやクッション性の悪いシューズの使用
シンスプリントの治療方法
シンスプリントはスポーツによる過労性障害なので、基本的には「患部を休めること」「足のバランスを整える」「ふくらはぎのはりをとる」とこの3つが治療の中心となります。
①休める
まずは、患部の安静を図りましょう。
初期段階であれば2週間くらい安静にしているだけで、ほとんどが改善します。
- 症状悪化および慢性化を防ぐために、運動量を減らす
→痛みが強いときは、ランニングNG。 - 運動前後のアイシング(氷で患部を冷やす)
- 湿布で冷やす
- ストレッチや足底・足関節周りの筋トレ
- 足湯で温めた後やお風呂上りにやると、固まった筋肉が柔らかくなりより効果的。
痛くない範囲で。 - 足底板(インソール・靴の中敷き)の使用
→土踏まずの縦アーチ保持が、足の衝撃軽減に繋がる。 - クッション性の良いシューズの使用
- 柔らかい地面(芝生など)での練習
②足のバランスを整える
シンスプリント発症ケースでは足のバランスがとても大事になってきます。
足のアーチをしっかり戻すことによりふくらはぎに対する負担も軽減されます。
②ふくらはぎのはりをとる
ふくらはぎの筋肉が硬直して骨膜を引っ張り炎症を起こすので
その部分を緩めてやるとそれだけでも痛みの軽減にもつながります。
シンスプリントになったら、スポーツ復帰はいつから?
運動時だけ痛みがある間は、できるだけふくらはぎ周辺(患部)に負担をかけないよう安静にし、運動量を減らすような調整を行う必要があります。
特に、歩くだけでも痛みがある場合は、しばらく運動を休んだ方が良いでしょう。
中途半端な状態で復帰しても、再発するリスクが高まるだけです。
自発痛(何もしなくても痛みがある状態)がなくなったら、ウォーキングなど軽い運動から始め、両足ジャンプでも痛みが出なくなったらランニングなど、段階を踏んで復帰することが大切です。
スポーツ復帰の目安は、初期であれば2週間程度、重症であれば2~3か月後くらいです。
シンスプリントの予防
スポーツ障害である「シンスプリント」の予防にかかせないのが、“ストレッチやアイシング”です。
日頃からの足の筋力や柔軟性のトレーニングをしておくことが、発症防止に繋がります。
また、水泳や自転車なども足の衝撃と体重負荷が一度にかからず、筋肉強化ができるので、シンスプリント予防に効果的です。
シンスプリントの治療は、「何が骨膜の炎症を引き起こしたのか」を突き止めることが大切です。
当院では、患者さん一人一人の症状に向き合って診察し、先を見据えたリハビリテーションなど、安心できる治療を心がけています。